事例紹介(離婚)
30歳の共働きの男性からの相談です。
2年間の恋愛を経て結婚。半年後に奥様が1年間限定で単身赴任されたため別居状態でした。月に2回程度は会われていたそうですが、この単身赴任中に奥様の浮気が発覚したので離婚したいということでご相談を受けました。
同居している時から奥様の奔放な性格に振り回され、「心身症」になっていたこともあり、浮気をきっかけに離婚を考えられていました。浮気の証拠としては、携帯電話のメールや密会写真など証拠も充分にありました。
不貞行為は「婚姻を継続しがたい重大な事由」にあたりますので、通常であれば離婚に向けて段階を踏んでいくケースです。しかし、お話ししている雰囲気に少し違和感を感じました。「心身症」が原因なのか別の理由があるのか判断がつきませんでした。そこで、離婚相談と並行してカウンセリング手法も取り入れ、相談者の本音を引き出すことに務めました。
最初は怒りのまま「離婚しかない」と思われていましたが、何度もお話ししているうちに、本当は奥様のことをとても大事に思われていることにご自身が気づかれました。結果的にご相談者は離婚を取り下げられました。
浮気を見つけたときには「悔しい」「裏切られた」という気持ちがあります。しかし離婚は今まで作ってきた夫婦関係を壊してしまうことですから、一時の感情のみに流されて判断すると取り返しのつかないことになります。
友人などへ相談されるケースが多いと思いますが、どうしても常識的な判断をされご本人の秘められた意思には気づかれずに助言されてしまいます。
本当に重要なのは当人同士の気持ちです。少し冷静になってご自身の気持ちを見つめてください。
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